陥没乳頭とは
陥没乳首とは、乳頭に突起がないもの
正常の乳頭は、乳頭の直径が約1センチあり、長さも約1センチ突起しています。
ところが陥没乳頭は、乳輪の内側に乳頭が凹んでいる状態であるため、乳頭が突起していません。
片方の胸だけ陥没乳頭という場合もあります。
2種類ある
陥没乳頭には、「真性」と「仮性」の2種類があるんです。
真性
真性の陥没乳頭は、どれだけ乳首に刺激を与えても乳頭が表にでてくることはなく、常に乳頭が陥没した状態です。
刺激を与えて乳頭がほんの少しでてきたとしても、乳頭の中央が凹んでいる場合も真性の仲間に入ります。
真性の場合、陥没の状態にもよりますが、乳頭に突起がないため将来的に授乳が難しいかもしれません。
ただ、真性の場合でも授乳を開始するにあたり乳腺が発達すると、乳頭がでてくることもあるそうです!
自分の乳首を確認してみて「真性かも…」と感じた方は、とりあえず一度病院に相談へ行ってみましょう。
仮性
仮性の陥没乳頭は、常に乳頭が陥没しているわけではなく、刺激を与えると乳頭が表にでてきます。
ただし、しばらくすると乳頭はまた元通りの凹んだ状態に戻ります。
仮性の場合、真性よりかは比較的に症状が軽い状態であるため、将来的に授乳できる可能性は高いです。
真性と仮性の見分け方
真性か仮性かの見分けは、“乳首を刺激すると乳頭が表にでてくるか、でてこないか”で分かります。
指で軽く乳頭を引っ張るなど、自分の乳頭を刺激してみてください!
刺激により乳頭がでてきたら「仮性」、乳頭がでてこなかったら「真性」です。
昔から陥没乳頭とは限らない!
陥没乳頭には、「先天性」で乳頭が陥没している場合と、「後天性」で乳頭が陥没してしまう場合があります。
先天性
先天性の陥没乳頭は、母乳の通り道である乳管の未発達により、乳頭が乳管束に引っ張られ、乳頭が陥没することで起こります。
後天性
後天性の陥没乳頭は、妊娠や授乳、または病気が原因となって起こります。
“今まで自分の乳首を意識してチェックしたことがなかった”という女性は、これから定期的に自分の乳首をチェックするようにしよう。
突然、陥没乳頭になった女性は要注意!
ある日突然、妊娠をしていないのに陥没乳頭になってしまった女性は“乳がん”の恐れがあるので注意しましょう。
乳がんによって乳頭付近に腫瘍ができることで、乳頭が陥没してしまうそうです。
突然、陥没乳頭になったという女性は、一度病院を受診されることをオススメします。
放置すると病気になることも
仮性の陥没乳頭でも、真性の陥没乳頭でも、注意しなければならないのは病気に発展するリスクです。
陥没している部分には角質などの垢や分泌物といった汚れが溜まりやすく、汚れが溜まったままにしていると細菌が繁殖してしまいます。
細菌が繁殖すると乳腺炎になる可能性があるため、陥没乳頭は見た目だけでなく健康面でも注意が必要です!
さらに、乳首周りを不潔な状態のまま放っておくと、乳腺炎の再発率が高くなって慢性乳腺炎になってしまうかもしれません。
乳腺炎のように乳首が炎症を起こせば治療が必要となるため、乳首周りは常に清潔に保っておき、陥没乳頭はできるだけ早く改善しましょう。
乳腺炎とは?
乳腺炎とは、乳腺が雑菌の繁殖によって炎症を起こす病気であり、乳頭に白い斑ができたり、熱がでたりするなどの症状を伴います。
また、乳腺炎を放っておくと、うつ伏せに寝るのがしんどいくらい激しい痛みが伴うこともあるんです。
さらに、ひどい状態になると化膿(かのう)してしまい、乳房内に膿瘍ができた場合には、切開して膿を出さなければなりません。
乳腺炎は胸が炎症を起こしている状態であるため、炎症を起こしている側の胸がいつもより大きくなります。
乳腺炎が疑われる場合は、すぐに専門医をところへ受診しましょう!
まずはセルフケアで改善してみよう
仮性の陥没乳頭の場合は、セルフケアで改善できる可能性が高いです!
真性の陥没乳頭は、セルフケアで改善できることは稀で、自分でできる対処法では効果が期待できないことがほとんどなんだそう…。
陥没のタイプによっては、見た目のコンプレックスだけでなく、機能面や健康面でも陥没乳頭が問題になってくるので、治療された方が良いでしょう。
陥没乳頭の危険性を知るまで私は、自分で陥没乳頭を気にしたことがなかったのですが、彼氏に言われて陥没乳頭のセルフケアを始めました(笑)
マッサージ
乳頭を引っ張り出すような乳頭マッサージを継続して行うことは、陥没乳頭改善の効果が期待されています。
乳首が敏感な女性は最初、胸に痛みを感じる場合があるため、優しく無理のない程度にマッサージを行いましょう。
低刺激のオイルを使用しながら、カラダが温まって血行が良くなっている入浴後にマッサージを行うとより効果的です♪
妊娠中の方はNGです!
妊娠時に乳頭を刺激するようなマッサージを行うと、子宮が収縮されてしまい、早産になるなど赤ちゃんに悪影響を与えてしまう恐れがあります。
妊娠後期ころからはマッサージが可能となる場合もありますが、マッサージを行う前には係りつけの医師に相談してみましょう。
吸引器
陥没乳頭は、乳頭が内側へ引っ込んでいる状態であるため、改善するには乳頭を外側へ引っ張り出す必要があります。
乳頭を外側へ引っ張り出す際は、ポンプ圧を利用して乳頭を吸いだしてくれる “乳頭吸引器”という器具がオススメです。
乳頭吸引器は、ドラッグストアやインターネット通販で簡単に購入できますよ♪
ピペトップ
ピペトップとは、乳頭につけることで、優しく乳頭を吸い出してくれる小さな吸引器のことです。
ピペトップは装着した上からブラを着用できるのが特徴で、学校や会社にも着けて行けて、周りに知られることなく陥没乳頭ケアが24時間できちゃいます!
常に乳頭を清潔にしておく
陥没乳頭のよる乳腺炎などの病気を防ぐためには、乳頭を清潔にしておく必要があります。
仮性の場合はお風呂に入って際に、乳頭に刺激を与えて乳頭を引き出し、汚れを落とすようにキレイに洗うことができますよね。
真性の場合は、乳首を引き出して乳頭を洗うことは難しいですが、できる範囲内でキレイにするように心がけましょう。
手術
セルフケアで解決できない陥没乳頭は、形成外科や美容外科などの病院で治すことができます。
再発の可能性を伴うものの、手術をすれば常に乳頭が突起している正常な乳頭の状態にすることが可能です。
しかし、一般的な術式では乳腺を切ってしまう恐れがあり、授乳機能を失ってしまうかもしれないので出産前の女性は避けたいですよね。
乳腺を傷つけずに執刀するには繊細な技術を必要とするため、術後に母乳育児を望まれる方は、経験豊富な医師を選ぶようにしましょう。
ちなみに手術は、局所麻酔を使用し、手術時間は30分前後で終わるそうです。
まとめ
真性か仮性かを見極めるには、指で軽く乳頭を引っ張るなど刺激を与えた場合に「乳頭が表にでてくるか、でてこないか」でわかります。
陥没乳頭には2種類あり、乳頭が常に陥没したままの場合は「真性」、何かしらの刺激を与えると乳頭がでてくる場合は「仮性」です。
仮性はセルフケアで改善できる場合がありますが、真性はセルフケアで改善できるのは稀で、自分でできる対策に改善効果は期待できないとされています。
手術する場合は、手術方法によって授乳機能を失われてしまうことがあるため、母乳育児を望む女性は経験豊富な医師を選びましょう。
陥没乳頭を放っておくと、病気にかかるリスクが高まる恐れがあるため、真性の場合はとくに一度お医者さんに相談してみてくださいね。