産褥ショーツはあると便利
結論から言えば、「産褥ショーツがあると、とても便利」です。
産褥ショーツは、お産したカラダのことを考え、お産用パッドを交換するためや悪露用に作られていると言っても過言ではありません。
悪露が大量に出るから
出産後には、出産して不要になった子宮内の分泌物を「悪露(おろ)」として排出します。
悪露は血液と共に排出されるため、レバー状のものや、生理のときの血のような状態で出てくるのです。
そのため、生地に防水布を使っている産褥ショーツを着用することで、シーツや衣類への血液の漏れを防いでくれます。
動きづらい産後のカラダでもラク
出産してすぐは、少し動くだけでもお腹や会陰切開の縫合部あたりが痛みます。
そのため、産褥パッド交換のたびにショーツの着脱をすると、傷みやストレスにつながることもあります。
産褥ショーツはクロッチを全開にできるため、動きづらいカラダでもラクに産褥パッドの交換をすることができるのです。
先輩ママに聞きたい!産褥ショーツは必要?
産褥ショーツが必要かどうか、実際に出産を経験したママたちの意見をみてみましょう。
必要派の意見
いらない派の意見
産褥ショーツのメリット・デメリット
メリット
診察しやすい
産褥ショーツは、サニタリーショーツと違い「全開タイプ」です。
クロッチ部分にあるマジックテープを開閉することでパカっと全開するため、医師や看護師が診察しやすくなっています。
出産前も産褥ショーツがラク
自然分娩の場合、出血などに備えて産前から産褥パッドを付けることがあります。
このときサニタリーショーツを履いていると、子宮口の大きさなどを診てもらう度に着脱することになります。
陣痛がきているときに下着を上げたり下ろしたりするのは、結構な苦痛を伴います。
産褥ショーツの場合はマジックテープでの着脱ができるため、ベッドに横になれば、医師や看護師が開閉してくれるところがほとんどなので、とてもラクです。
産褥パッドやナプキンの交換がラク
産褥ショーツを履いていると、産褥パッド交換がラクにできます。
また、悪露が落ち着いて生理用ナプキンに変えてからも、同じ要領で交換ができます。
帝王切開の傷が痛くない
帝王切開用で、傷に当たらないようになっているショーツだと、痛くなりにくいようです。
サニタリーショーツは布がお腹を包み込む構造になっているため、傷口に触れてしまうことがあります。
デメリット
使える期間が短い
お腹や会陰切開の傷みが癒えてくると、特に産褥ショーツを使用しなくても不便と感じることはありません。
そのため、産褥ショーツを使うのはだいたい、入院期間中の5日~7日程度という方が多いでしょう。
ただ、産褥ショーツは防水になっているため、生理中に家用や就寝用として使うとシーツや衣類への血液汚れを防止できると密かな人気もあります。
人によってはまったく使わない場合もある
病院が産褥ショーツを用意してくれたため、自分で用意したものは使わなかった人も多いです。
また、サニタリーショーツを履いていても、ショーツをズラして診察してくれたりしてわざわざ脱ぐ必要がなく、産褥ショーツをまったく使わなかった人もいます。
産褥ショーツを買う前に、病院に確認しましょう。
個人差はありますが、産後1日目から3日目ぐらいまでは悪露の量も多く、産褥パッドもサイズやLサイズと大きなものを使うことが多いため、多くのママたちが産褥ショーツを使います。
サニタリーショーツでも代用可能ですが、サニタリーショーツでは、血液が漏れたり、パッドがはみ出してしまったりすることもあるようです。
マジックテープが肌にあたって痛いことがある
マジックテープを縫い付けてある布部分が洗濯などでめくれてくると、足の付け根などにマジックテープ部分が当たることがあります。
マジックテープを縫い付けてある布の部分が傷まないように、マジックテープはくっつけたまま、その部分が内側に隠れるように畳み、網に入れて洗濯しましょう。
また、肌が弱い方や肌あたりが気になる方は、肌荒れにつながる可能性もあります。
早い段階で肌荒れクリームを併用したり、皮膚科に相談したりしながら様子をみるようにしましょう。
産褥ショーツは何枚必要?代用可能?
2枚あると便利
悪露の量が多い場合は洗い替えなどで3枚あると心強いですが、ひとまず、履き替え用に2枚あると便利です。
悪露の量や産褥パッド交換のしやすさなど、生んでみないとわからないことも多いので、2枚以上必要であれば誰かに頼んで買ってきてもらいましょう。
病院がショーツを用意してくれる場合もある
病院によっては、出産準備用品をママにプレゼントしてくれるところや、出産のときに病院が推奨する産褥ショーツを用意してくれることもあります。
病院が準備してくれる場合は事前に説明がありますが、聞き逃し防止のため産褥ショーツを買う前に確認しましょう。
ストレートに聞きづらい場合は、「病院が推奨するショーツはないか」と、妊婦健診のときに尋ねてみましょう。
サニタリーショーツと産褥ショーツとの違い
産褥ショーツは、サニタリーショーツと似ているところがたくさんあります。
ただ、産褥ショーツならではの良い特徴もいくつかあるので、詳しくみていきましょう。
防水加工布
防水性のない普通のサニタリーショーツでは、血がシーツに漏れてしまうこともありますが、防水加工布を採用している産褥ショーツは、外に血をあまり漏らさずガードしてくれます。
マジックテープで開閉可能
股のところについているマジックテープで開閉することができるため、ショーツの上げ下ろしをすることなく診察してもらうことができます。
そのため、診察時に医師や看護師の手を煩わせることもありません。
また、産褥パッドやナプキンの交換をラクにおこなうことができます。
産褥パッドがズレていると感じたときも、マジックテープを開閉して直すことができます。
産後しばらくはサニタリーショーツとして使える
産褥ショーツは、産後もしばらく、生理用のサニタリーショーツとして使うことができます。
マジックテープで付いているので、洗うときは、マジックテープをくっつけたまま、洗濯ネットに入れて洗うと長持ちします。
洗濯ネットに入れずに他の洗濯と一緒に回してしまうと、洗濯のときに出た糸くずや服の繊維がマジックテープに絡まり、剥がれやすくなるので注意してください。
干すときにマジックテープを剥がしておくと、乾きやすく、部屋干しでも嫌なニオイを防ぐことができます。
それでもニオイが気になるときには、洗濯後に消臭スプレーをしてから部屋干しするか、アロマジュエルなどの洗濯用香水を使用してみてくださいね。
脱がなくても診察してくれる病院もある
病院によってはショーツを脱がなくても、ズラして診察してくれるところもあるようです。
ただ、腰を上げるタイミングと下着をズラすタイミングが合わないと、縫い目の陰部が痛むこともあります。
そのため、医師や看護師のタイミングで開閉してもらえる産褥ショーツがおすすめです。
ゴムがゆるいサニタリーショーツならOKかも
サニタリーショーツをズラして診察してくれる病院の場合は、ゴムがゆるい方が、ママ自身も診察する側もズラしやすくラクです。
サイズとしては、履いたときに「少し大きめサイズかも?」と感じる、ワンサイズ大きめぐらいがズラしやすいようです。
病院によっては、産褥ショーツのほうが手間がかからず有難いというところも多いため、妊婦健診のときにサニタリーショーツでも良いかどうか確認しておきましょう。
おすすめ産褥ショーツ
私の経験や先輩ママたちの体験談を踏まえ、機能性やデザイン性などから、産褥ショーツのおすすめ人気ランキングを作成しました。
産褥ショーツ選びに、ぜひお役立てください。
1位.バーシングショーツ/ワコール
肌にやさしい綿素材で、クロッチ部分が全開します。
伸縮性があり履き心地が良く、デザインもボーダーと無地の2種類から選ぶことができます。
防汚加工なので、汚れも落ちやすくなっています。
2位.バーシングショーツ/ワコール
綿混素材のため、出産直後すぐでも履き心地が良く、肌ざわりがやさしくなっています。
クロッチ部分が開閉式になっている全開タイプです。
防汚加工布になっているので、悪露や分泌物が漏れにくくなっています。
3位.バーシングショーツ/ワコール
レース仕様と無地のものから選ぶことができる、女子力高めの産褥ショーツです。
クロッチ部分が開閉しないタイプなので、出産後すぐに履くのは難しいかもしれませんが、綿混素材で履き心地が良く、出産後すぐの敏感な肌にもやさしい設計になっています。
まとめ
出産後、特に出血の多い1日~3日目ぐらいまでは産褥パッドと呼ばれる、ナプキンを大きくしたようなものを当てておく必要があります。
そのため、出血がショーツに漏れることもあります。
このとき、普通のサニタリーショーツなどはシーツまで血が沁みてしまうこともありますが、防水加工されている産褥ショーツの場合、少量の血液なら漏れをガードしてくれるのです。
また、股の部分を開閉して産褥パッド交換ができて便利です。この機能は、悪露の量が少なくなり、産褥パッドのサイズが小さくなっても、生理用ナプキンで代用できるようになっても便利に感じます。
お産しないとわからないことも多いので、まずは、産褥ショーツを2枚準備しておきましょう。
もし、悪露の量が多くて産褥ショーツのほうが便利な場合や産褥パッドが交換しやすいという場合は、誰かに頼んで追加購入するようにしましょう。