生理中の温泉は基本的にNGです!
日々がんばった自分へのご褒美に、温泉でリラックスしようと思った矢先の生理。
「誰にもバレなきゃいっか…」と思う人もいるかもしれません。でも残念ながら、生理中の温泉は基本的にNGなんです。
その理由は大きく分けて3つあります。
1.中には生理中の入浴を嫌がる人がいるから
生理中の人が同じ温泉に入浴しているのを嫌がる人はたくさんいます。
実際にこんな声がありました。
確かに、一緒に入浴している人が生理だとわかると、あまりいい気がしない人もいるかもしれません。
2.菌が侵入しやすいから
生理中は子宮から血液が流れ出るため、子宮は膣を通して外と開通状態になります。
また通常、膣にある常在菌が子宮を無菌の状態に保つよう守ってくれているのですが、生理中はその常在菌も血液と一緒に外へ流れ出やすくなってしまいます。
つまり生理中は、子宮が外部と開通状態にもかかわらず、守ってくれるはずの常在菌も少なくなっている状態なんです。
それに加え生理中は免疫力も低下し、侵入してくる菌に抵抗する力も弱くなっています。
生理中の入浴はこのようなリスクを抱える可能性があるので、温泉には入らない方がいいのです。
3.生理中は貧血を起こしやすいから
生理中は出血をしている上に血液が下腹部に溜まり、貧血を起こしやすくなっています。
貧血になりやすい状態で温泉に浸かると、クラクラする症状が増してしまいとても危険です。
とくに冬の露天風呂は温度差が大きいため注意が必要です。
とくに経血量の多い1~3日目は温泉への入浴は避けよう
やはり生理中は、他の温泉利用客の人へ不快感を与えてしまったり、貧血を起こして周りの人に迷惑をかけてしまったり、温泉には向いていません。
とくに経血量の多い1〜3日目は温泉の入浴は避けて、シャワーでサッと流す程度に我慢しましょう。
タンポンを使えばOK?アリ派とナシ派の意見
出血をしないよう、菌が入らないよう、衛生用品のタンポンを使えば入浴できるのでは?という疑問が出てきます。
それでは、タンポンを使用しての温泉はアリなのかナシなのか、一般的な意見をみてみましょう。
「タンポン使えばOK」アリ派な意見
ここでポイントとなっているのは、絶対に血が出ないようにすることと、タンポンの紐が見えないようにすることです。
「タンポン使ってもNG」ナシ派な意見
ナシ派は、自分を含め他の人も嫌な思いをしてしまうし、汚く感じてしまうという意見と、入浴施設がもともと生理中の入浴はしないでとあるのでやめておくのが常識、という意見が多かったです。
タンポンを使えばカラダの中に水が入ることはほとんどない
生理中の温泉は、子宮内への菌の侵入にもつながるのでやめておきましょうと先述しました。
しかし“水がカラダに入ってしまう”という問題だけであれば、タンポンを正しく入れれば解決できます。
タンポンは経血量によってサイズを変えられるので、その日の状況にあったタンポンを使って水がカラダに入るのを防ぐことが可能です。
ですが、タンポンが正しい位置に入っていなければ水が入ることがあるので注意しましょう。
タンポンの正しい使い方
タンポンは正しい方法で入れなければ、違和感や痛みが生じたり、経血が漏れたりします。
でも今までタンポンを使ったことがない女性は、正しい位置に入れることは難しいかもしれません。
とくに性交渉の経験がない女性の場合、恐怖心ゆえにタンポンを置くまできちんと入れることができていない場合も多いです。
温泉に入る前に一度お家でタンポンを入れる練習をすると良いと思います。初めてタンポンを使う場合は、細めのソフトタンポンを選びましょう。
アプリケーター付きタイプのタンポンの正しい使い方を紹介していますので、参考にして正しく使ってください。
水の浸入は防げても生理中はできるだけ温泉に浸からないで
タンポンで外からカラダの中への、水の浸入は防げることがわかりましたが、やはり温泉への入浴は他の人にも迷惑がかかりますので、残念ですがやめておきましょう。
タンポンを使った温泉の利用法
リントスタッフとしてはタンポンを使用しても、周りの人の迷惑になるので、生理中の温泉はおすすめしません。
しかし「経血量が少ない日ならタンポンを使って生理中に温泉に入っても大丈夫でしょ!」と思う女性も多いはず…。
もしくは、「どうしても温泉に入らないといけない理由がある」という女性もいるかもしれません。
そんな女性のために、タンポンを使って温泉に入る際の準備をお教えします!
1.ビデで洗う
ビデ洗浄機能のついたシャワートイレで、事前にしっかり洗いましょう。
デリケートゾーンに経血や汚れなどが付いていないかしっかりチェックしてください。
2.直前にタンポンを新しく変える
汚れたままのタンポンで温泉へ行くのはとても不衛生です。
長時間つけていたものであれば、経血が滲み出ることがあるかもしれません。
必ず、直前に新しいタンポンに変えてください。
3.タンポンの紐を隠す
周りから経血が見えないようにするだけでなく、タンポンの紐が見えないように配慮することも大事です。
タンポンの紐は、絆創膏などで内ももに貼り付け、周りから見えないようにしましょう。
ここで注意ですが、タンポンの紐を見せないためにと切ってしまっては、タンポンが取り出せなくなりとても危険です。
紐は絶対に切らず、貼り付けて隠すようにしてください。
4.血がついても目立たない色のタオルを使う
タンポンで血が流れ出るのを止められるとはいっても、カラダを拭いている間にタオルに血がついてしまう場合もあります。
血の付いたタオルが周りの人や施設の人の目に触れてしまうと、あまり気持ちがいいものではありません。
ですから生理中は、施設が無料で用意してくれているタオルは使用せず、万が一タオルに血がついてもわからないように、黒や紺、濃い茶色など血の色が目立たないタオルを持参し使うようにしましょう。
5.できれば湯船に浸からない
タンポンを使用しているのでカラダへの水の浸入が防げ、経血が漏れ出す心配もあまりないのですが、やはり生理中は温泉の湯船には浸からないよう、できればシャワーだけにしてください。
それでもせっかく来たのだから、どうしても温泉に浸かりたいという人は、足湯だけにしておきましょう。
6.温泉から出たらタンポンを抜く
タンポンは正しい位置に入っていれば、外から水が入ってしまうことはありませんが、正しい位置に入っていないと水がしみてしまうこともあります。
ですので、温泉の浴場から出たらタンポンはすぐに抜いて新しいナプキンをつけ、清潔を保つようにしましょう。
部屋風呂に入るときもタンポンを使って
いくら客室に温泉が付いているプランで予約したからといっても、生理中に入る場合はタンポンを使用しましょう。
自宅のお風呂であればタンポンを付けないで入浴していただいても大丈夫ですが、温泉はホテルや旅館のものなので、経血で汚して帰るのはマナー違反です。
海外旅行の場合はタンポンを持参して
日本ではタンポンも主流になってきましたが、海外ではまだあまり知られていなかったり、「月経カップ(スクーンカップ)」と呼ばれる生理用商品が主流になっている場合もあります。
生理と海外旅行がかぶってしまった場合だけでなく、生理予定日と宿泊日がかぶりそうな場合も、タンポンを日本から持参するようにしましょう。
ピルを飲んで生理日をずらせばタンポンいらず
もともと月経周期がしっかりと決まっていれば、温泉の計画を的確に立てることができますが、月経予定がわからない人は、いつ生理が来るのかとヒヤヒヤしてしまいますよね。
そんな人には、ピルを飲むことも月経対策の1つとしておすすめします。
ピルは避妊目的だけでなく、生理周期を安定させたり、月経移動(月経日をずらすこと)できたりする効果もあります。
ですがピルは副作用が出る可能性もある薬ですので、利用したい際には必ず婦人科医のドクターの診察を受け、処方してもらうようにしましょう。
家のお風呂なら湯船に浸かって生理痛を軽減
生理の時には、腹痛や腰痛、イライラや憂鬱など、さまざまな生理痛の症状が出ます。
そんな時はあたたかい湯船にゆっくり浸かってリラックスしたいですよね。
入浴すると腹痛や腰痛をはじめ、乳房痛や関節痛などの月経症状にも高い効果が得られます。
生理中は残念ながら温泉には浸かれませんが、家のお風呂の湯船で誰にも気を使わず、心ゆくまで癒されてくださいね。
まとめ
カラダへの菌の浸入や、周りの人が感じてしまう不快感など、やはり生理中に温泉へ入るのはNGです。
でもせっかく立てた温泉旅行なのに…と落ち込まず、温泉に入れなくても周りの目を気にしなくてもいい、客室についている内風呂や露店風呂を楽しんだり、宿のお料理を楽しんだりして素敵な時間を過ごしてください。
中には、時間の指定はあるけれど生理中でも温泉の利用ができますよ、という施設もあるかもしれませんので、事前に電話で問い合わせてみるのもいいかもしれませんね。