陥没乳頭とは?
陥没乳頭とは、乳頭が乳輪よりも内側に入り込んでしまっている状態のことを指します。
女性にもっとも多い乳首タイプは、乳頭が約1センチ突起していて、乳頭の直径も約1センチの大きさがある、正常乳頭です。
陥没乳頭には2種類ある
陥没乳頭には「仮性」と「真性」の2種類があります。
仮性の場合は刺激を与えると乳頭が表にでてきますが、真性の場合は刺激を与えても乳頭は表にでてきません。
また、軽度の陥没乳頭はセルフケアで改善できる可能性があるものの、重度の陥没乳頭はセルフケアの改善法ではほとんど効果がないとされています。
手術で陥没乳頭の改善治療をする場合は、美容外科クリニックや形成外科で受けるのが一般的だそうです。
陥没乳頭の主な原因
陥没乳頭の原因についてお話する前に、まずは胸の構造についてお話します。
胸の構造について
胸は9割の脂肪組織と、1割の乳腺組織から構成されています。
乳腺組織はブドウの房のように何本にも枝分かれしており、最終的には乳頭を中心に15~20本ほどの乳腺が放射線状に並んでいます。
枝分かれしたもの同士は乳管で繋がれており、乳腺でつくられた母乳を乳頭まで届けるのが乳管です。
主な原因は、乳管の発育不足
先天性の陥没乳頭の原因は、乳頭を支える繊維組織が未発達とされています。
胸の成長とともに乳腺が発達し、乳腺を守るために乳腺周りに脂肪が蓄えられるため、胸は大きく成長します。
しかし、胸の成長に対して乳管の成長が追いつかないと、短いままの乳管が乳腺や脂肪によって乳頭が内側に引っ張れてしまうんです。
これにより、陥没乳頭が起こるとされています。
陥没乳頭は胸の大きい女性に多い!?
胸の大きさは、主に乳腺と皮下脂肪の量によって変わってきます。
思春期に胸が急激に大きく成長すると、胸の成長に対して乳管の成長が追いつかず、乳頭が表にでにくい状態になってしまいます。
つまり、陥没乳頭は乳管の長さが足りないことが原因なので、胸の大きい女性は陥没乳頭なりやすい傾向にあるんです。
急な陥没乳頭は病気の恐れがあるため、要注意!
「ある日突然、陥没乳頭になってしまった!」
という女性は、乳がんや乳腺炎といった病気の可能性が高いため、注意が必要です。
後天性の陥没乳頭は病気のサインかもしれないので、医療機関を受診されることをオススメします。
乳がんによる陥没乳頭について
乳頭の下あたりまで乳がんが及ぶと、乳頭付近に腫瘍ができて乳首の先端が平らになり、陥没してしまう恐れがあります。
乳がんによる陥没乳頭の場合、乳頭周りにしこりがあったり、乳頭周辺の皮膚が炎症したりする症状を伴っているかもしれません!
乳がんは自己判断ではわかりづらいため、症状が疑われる場合は、早めに乳腺外来を受診されることをオススメします。
意外!ブラサイズや妊娠も陥没乳頭の原因に
妊娠
妊娠すると、体内でも出産準備が始まるため、女性ホルモンの分泌が過剰になります。
そうすると授乳のために、胸のサイズが2カップほど大きくなり、それに伴って乳輪や乳首も大きくなるんです。
乳管が短いままの状態で、妊娠によって急激にバストアップすると、陥没乳頭が起こってしまうかもしれません。
しかし授乳を終えると、女性ホルモンの分泌が落ち着いて胸のサイズも妊娠前に戻るため、陥没乳頭も自然と改善されるといわれています。
間違ったサイズのブラ
サイズの合っていないブラや補正下着などを着用していると、乳頭が強く押しつぶされてしまっている恐れがあります。
乳頭を強く押しつぶし続けていることが、陥没乳頭の原因になってしまうケースもあるそうです。
また、小さいサイズのブラを着用していると、乳首とブラが擦れて摩擦が起き、色素沈着による黒ずみの原因にもなってしまいます。
陥没乳頭や黒ずみを予防するためにも、自分の胸のサイズや形にあったブラをきちんと選ぶようにしましょう。
トラブルが発生しやすい
乳腺炎などの病気トラブル
陥没乳頭は、陥没部分に汗やボディーソープの洗い残し、角質などの汚れが溜まりやすいです。
汚れが溜まったまま放っておくと、細菌が繁殖して炎症してしまい、乳腺炎や乳輪下膿瘍などの病気にかかるリスクを高めてしまいます。
お風呂に入った際に、刺激を与えて乳頭を突起させ、キレイに洗って清潔にしておくことが大切ですよ。
真性の場合は乳頭を突起させることは難しいと思いますが、できる範囲でキレイにしましょう。
乳腺炎
乳腺炎は、雑菌の繁殖によって乳腺が炎症を起こす病気です。
乳頭に白い斑ができたり、熱がでたりするなどの症状を伴うだけでなく、日常生活に支障をきたすほどの激しい痛みを伴う恐れもあります。
また、さらにひどい状態になって化膿(かのう)してしまうと、切開して膿をださなければなりません。
乳腺炎の症状が疑われる場合は、すぐに病院へ行きましょう。
乳輪下膿瘍(にゅうりんかのうよう)
乳輪下膿瘍とは、乳頭から侵入した細菌によって、乳輪下に膿が溜まってしまう病気です。
とくに、乳頭に細菌が溜まりやすい陥没乳頭は発症するリスクが高いとされています。
しこりのようなものが胸にできて、触ると痛いという症状がある場合は、膿が溜まっている証拠です。
乳腺炎とは違い、乳輪下膿瘍は発熱の症状を伴いません。
治すには病院で膿をだしてもらう必要があるので、乳輪下膿瘍の症状がみられたら一度お医者さんへ相談しに行きましょう。
授乳トラブル
陥没乳頭は、突起している部分が短いため、赤ちゃんが乳頭を吸いにくい形です。
仮性は刺激を与えると乳頭がでてくるため、授乳が可能な場合が多いのですが、真性は常に乳頭が陥没してしまっているため、授乳ができない場合があります。
陥没乳頭の状態によりますが、抱き方や赤ちゃんの吸い方を工夫すると、上手に授乳を行えることもあるそうです。
重度の陥没乳頭の場合は手術を必要とするため、陥没乳頭により授乳に悩んでいる女性は、一度助産師さんなどに相談してみましょう。
授乳トラブルを改善するには?
陥没乳頭のセルフケアで、1番簡単にできるのが乳頭マッサージです。
内側に引っ張られている状態の乳頭を外側へ引っ張り出すような、乳首を刺激するマッサージを行うことで、陥没乳頭の改善効果に期待できます。
マッサージをする際、乳頭がでてきにくい場合は、吸引器具などを使用してみましょう。
妊娠中に乳首を刺激してしまうと、赤ちゃんに悪影響を及ぼしてしまうため、妊娠中の女性はマッサージを控えてください!
今後、妊娠予定のあるかもという女性は、セルフケアや医師に相談するなど、今のうちに陥没乳頭の対策をしておきましょうね。
陥没乳頭は女性だけの悩みじゃない!
陥没乳頭は女性特有の悩みだと思われがちですが、実は男性にも陥没乳頭の症状はみられるんです。
男性の場合、海やサウナなどで上半身を露出することが多いですよね?
だから男性の陥没乳頭の場合は、見た目がコンプレックスになっている人が多いようです。
手術で改善することが可能ですが、男性の陥没乳頭治療を扱っている病院数が少なだけでなく、残念ながら保険もききません。
まずは、マッサージをしたり、吸引器などの器具を使ったり、自分でできるセルフケア改善法を試してみましょう!
まとめ
先天性の陥没乳頭の原因は、乳腺と乳管の発達がアンバランスであることが考えられます。
男性で陥没乳頭の場合は、先天性であるの可能性が高いそうです。
後天性の陥没乳頭の原因には、乳腺炎や乳がんなどといった病気や、妊娠、間違ったブラのサイズなどによって起こります。
また、自分の胸に合っていないブラを着用していることも、陥没乳頭の原因になってしまっているかもしれません!
陥没乳頭は陥没部分に細菌が溜まりやすく、乳腺炎や乳輪下膿瘍などの原因にもなりうるため、乳頭を常に清潔にしておきましょう。